第39章 グリーンティーの本質、白蓮の本質

時枝秋は目に笑みを浮かべながら「はい」と答えた。

彼女はスープを持って病室に戻った。

藤原千華はもう怒り心頭で、白目を剥きそうだった。

藤原修は時枝秋が来るのを見て、冷淡で疎遠だった表情が一瞬にして晴れやかになり、ようやく落ち着いてベッドに座り直した。

時枝秋は藤原修を見て、声が明るくなった。「スープを持ってきたわ」

「ありがとう」藤原修は少しかすれた声で、やや高めの調子で言った。「スープを飲んだら、一緒に夕食に行こう」

時枝秋は慌てて彼を制した。「お医者さんが言うには、まだ静養が必要で、食事も控えめにしないといけないって。夕食は急がなくていいわ」

「でも…」

「大丈夫よ。病気になったのは、故意じゃないんだから」時枝秋はスープを差し出し、目に笑みを浮かべながら言った。「私が付き添っているから」