第150章 千万の位の数字

藤原千華も思わず密かに彼女に投票してしまった。

ああ、この娘は本当にどこをとっても素晴らしい。藤原修のことを好きではないという点を除けば、完璧と言えるほどだ。

藤原修が怒り出すのが怖くなければ、藤原千華は本当に彼に諭したいと思った。時枝秋を解放して、彼女の好きなことをさせてあげればいいのに!

こんな素敵なお姉さんは、星空と大海のものなのだから!

……

時枝秋と石田亮二が歌い終わった後も、背後の大画面では投票が続いていた。

票数は増え続けている。

石田亮二のマネージャーの表情は、最初の余裕から途中で不安げになり、今では針のむしろに座っているかのようだった。

時枝秋の実力は、彼の予想をはるかに上回っていた!

重岡尚樹が彼女に与えた50万票の基礎票と合わせて、今回は時枝秋が石田亮二を上回りそうだ!