第151章 完璧な逆転

「このような観客たちは後悔することになるわ。本物の歌手を見捨てて、これからいい曲が聴けなくなって当然よ!」

「創作は死んだ。この番組に何の意味があるの?」

「まるで石ちゃんだけが歌手みたいな言い方ね。私たちの金だって同じように上手いじゃない?」

「そうよ、醜い顔でないと歌手になれないっていうの?」

「石ちゃんのファンは本当に頭がおかしいわ!」

コメント欄は大混乱となった。

両陣営がそれぞれ言い争いを続けた。

司会者が結果を発表しようとした時、イヤホンでディレクターの声を聞き、彼は精神を奮い立たせて言った:「石ちゃん、まだめくっていないカードがありますよ。千万の位の数字です!」

「千万の位?聞き間違いじゃない?」とリアルタイムのコメントで疑問の声が上がった。

「えっ、まだ千万の位があるの?」

「すごい、これはどんなすごいデータなの、千万の位まで?」

「金の千万の位は?」

司会者の言葉とともに、千万の位のカードが時枝秋の前に置かれた。

今回も、彼女はさらりとカードをめくった。

「1!石ちゃんの千万の位は1です!」司会者は興奮して言った。「これは今まで千万の位の数字を出した最初の人です!」

以前、時枝秋が票の不正操作について言及したため、現在の番組は完全にクリーンで、不正投票は存在しない。

各出場者とその事務所も、木村雨音と重岡亜紀が失格になった件を知っており、そのような愚かな行為はもうしない。

だから、投票数は全て真実だ。

つまり、毎回の投票は、全て実力勝負で、票数の背後には、基本的に実在する視聴者がいるということだ。

「石ちゃんは一千七百九十八万三千四百六十票です!」司会者は興奮して結果を発表した。

石田亮二と彼のマネージャーはその場で固まった。

マスクをしていなければ、石田亮二の動揺した表情が全て見えていただろう。

コメント欄も活気づいた:「はは、千万の位があったんだ!石ちゃんすごい!」

「彼女の歌唱力には心から感服です!」

「金の千万の位はどうなの?金の千万の位を見せて!」

「ないものはないんだよ、何を求めているの?」

「うぅぅ、私は金にたくさん投票したのに!」

しかし事実は事実で、時枝秋はほぼ2倍の差をつけて、石田亮二に勝利した!

大逆転!

完璧な逆襲!

石田亮二は敗退し、トップ3入りを逃した!