第162章 見かけるたびに罵る

画面の前で、拍手して喜ぶ人もいれば、目の前のものをパソコンやテレビに投げつける人もいた。

石ちゃんのアンチも姿を現し始めた:「これは予想通りのことじゃないの?石ちゃんはあんなに醜いのに、2位まで行けたのは彼女の光栄でしょう?」

「はぁ、このオーディション番組がなければ、あの顔で、マスクなしで予選の時点で落とされてたよ。順位なんて取れるわけないじゃん。」

「石ちゃんのファンはもういい加減にしろよ。彼女がここまで来られたことを、心の中で問いかけてみろよ、十分じゃないのか?」

「そうだよ、芸能界が醜い奴らばかりで画面を占領したら、自分に聞いてみろよ、まだこの業界を見たいと思うのか?」

「芸能界は生まれつき容姿端麗な人が活躍する場所だよ。歌手だって顔で選ばれる。考えてみろよ、醜い顔を見ながら、その人が情熱的にラブソングを歌ってるの、耐えられるのか?」

「番組の趣旨が何であれ、美しいものは美しいんだ。石ちゃんのような容姿は裏方なら文句ないけど、こんな人が表に出てくるなら、見かける度に文句を言うのは当然だろう!」

これらの人々には彼らなりの理屈があり、石ちゃんのファンは彼らと激しく言い争ったが、まったく効果はなかった。

双方とも相手を説得することはできなかった。

しかし、ステージ上の司会者は既に今夜のもう一つの目玉を発表し始めていた。

「今夜、皆さんはこの瞬間をずっと待ち望んでいたのではないでしょうか?これから、各出場者の素顔をご覧いただけます!まずは30位から10位までの出場者の皆さん、順番にステージにお上がりください!」

観客の気持ちは番組のステージに引き戻された。

そうだ、この目玉も見たかったんだ。各出場者は一体どんな顔をしているのだろう?

彼らの声と合っているのだろうか?

みんなの好奇心が掻き立てられた。

これらの出場者全員がマスクを外し、素顔を見せた。

司会者も一人一人の本名を紹介した。

驚嘆する観客もいれば、意外に思う観客も、喜ぶ観客もいた。

しかし全体的に見て、この20人の出場者の素顔は確かに悪くなかった。

現代人は、醜い人はもともと少なく、コンテストでの磨きと、番組スタッフのメイクや着付けで、皆の前に現れたこれらの出場者は、みな輝いており、一般人より容姿が優れていた。