第172章 あなたは?

しかも当時、夏目休が主に標的にしていたのは小林凌で、彼女ではなかったため、経済的にはなんとか耐えられた。

しかし今回は、どうしても逃れられない。

彼女は時枝秋の曲を数多く使用し、それによって利益を得て、昇進し、莫大な利益を手に入れていた。

賠償金額も相当なもので、彼女が稼いだ金額の何倍にもなり、将来的にも到底及ばないほどの利益だった。

岡元経理はこれに激怒し、木村雨音に失望し切って、すぐに利益を回収しようと、大量の駄作や怪しい通販広告の仕事を押し付けた。

このような仕事の配分は純粋な搾取で、芸能人の生命力を完全に奪うものだった。

木村雨音は撮影の合間に逃げ出した。

誰に助けを求めればいいのかわからなかった。唯一彼女を助けられるのは小林凌だったが、小林凌は既に一方的に彼女とのあらゆる関係を断ち切っていた。