第167章 美しさは比較から生まれる

堀口楓は慌てて紙ナプキンを取り出して口を拭いたが、時枝秋が彼女をからかっていることに気づいた。

でも彼女は怒るどころか嬉しくなった。可愛い女の子はいくら見ても飽きないし、まして相手が時枝秋なんだから!

彼女はとても満足していた。時枝秋があんなに綺麗だなんて、アンチたちの顔を完全に潰したようなものだ!

アンチの次に顔を潰されたのは木村雨音だった。

今回、木村雨音は岡元経理のコネを使って、優勝の夜の同窓会ステージに再び立つことができた。念入りに準備をし、この3分間の出演のために、自分を驚くほど魅力的に仕上げた。

番組が完全に終わる前に、ネット上には彼女が他を圧倒したという記事が大量に出回った。

確かに彼女は綺麗で、いつも自尊心が高く、自分が時枝秋に劣っているとは思っていなかった。