第185章 本当のアイドル

時枝秋は彼女の共感の気持ちを察し、微笑んで頷いた。

彼女が教室に戻ると、元々静かだった教室では、みんなが何かを小声で議論しており、議論は次第に盛り上がっていった。

「週末の学校記念日に、時枝雪穂先輩も来るって知ってる?」

「本当?時枝先輩も来るの?会ってみたいな!高校三年生の私たちに参加する時間があるかどうか分からないけど。」

「絶対に一緒に参加できるはずよ。だって学校の五十周年記念だもの。こんな重要な日に、私たちが参加できないわけないでしょう?」

「時枝先輩に会いたい+1、だって当時の学業優秀者で、その年の市の首席合格者だったもの!六百八十三点も取ったのよ!」

「そう、一目でも見られたらいいな。これは試験必勝のお守りよりも効果があるわ!」

時枝秋はそこで、もうすぐ学校記念日だということを思い出した。