第340章 彼は公衆の面前で服を切った

「やっぱり堀口正章がよくやってくれたわ!そうでなければ、黙って損するしかなかったもの!」

「ははは、石ちゃんが昔、パチンと蘭を切り落としたあの行動を思い出したわ!兄妹揃って狼みたい!」

「こういう黙って損しない性格が好き。そうでないと、いつも利用されちゃうもの!」

「すごい、すごい!堀口正章は流石に国民的スターだった人だわ、引退してもこんなにカッコいい!」

「今夜の堀口正章は最大の勝者になるかも!」

「私だけ、時枝秋が前にヤオランを切った後、その後どうなったか知りたい?もっと良く育つって言ってたよね?」

小林凌のファンたちは必死に世論をコントロールしようとした。

しかし、どうしてもコントロールできなかった。

現在、時枝秋、堀口正章、紺野広幸の三者のファンが団結している中、この件は小林凌側に非があるため、彼らにはどうすることもできなかった。

怒り狂うファンたちは今夜、連続して打撃を受け、その怒りを小林凌のチームに向けるしかなかった:「チーム変えろ!なんてクソチームだ?」

「いつも兄さんに尻拭いさせて、自分たちが間違ったことをしても、一言も言わないの?」

「兄さんが可哀想。服を借りる借りないの件まで管理できるわけないでしょ?あなたたちのやったことを見てよ。前にGUから服を借りるって言った時から言ってたけど、ダサすぎ。そのブランド本当にダサいって。今じゃ堀口正章に面前で恥をかかされて!」

「そうよ、堀口正章も酷すぎ!ちょっとした誤解なのに、人前で服を切るなんて。切ったのは服じゃなくて、兄さんの面子よ!チームは何してるの?」

「ふん、私から見れば、堀口正章がこうしたのは、小林凌の注目を集めて、時枝秋に向かわせたいだけ!時枝秋の兄さんへの気持ちは、やっぱり諦めきれてないわ!」

沢口満と小林凌が出て行った後、空気を読んで別れを告げて去った。

小林凌は車に乗り込み、厳しい声で横澤蕾に尋ねた:「服のことは一体どうなってるんだ?」

「その時、堀口正章のアシスタントが服を持ってきたばかりで、堀口正章が返せと言い出して、私が腹を立てて、適当に一着返したんです。どうせ彼らが先に約束を破ったんだから、私たちが着て行っても文句は言えないはずだと思って。でも後で...」

あまりにも偶然すぎて、横澤蕾のコントロールを超えていた。