第171章:暴力

「先輩、どうしてここに来たの?ちょうど会いに行こうと思ってたところなのに」山田悦子は神秘的に言った。

「こんな大事が起きたのに、来ないわけないでしょう?」

「もう知ってるのね?」

青木岑は頷いた……

「じゃあ、私たちこれからどうすればいいの?怖いわ。まさかこんなに大事になるとは思わなかった。SNSで大騒ぎになってて、友達みんなが聞いてくるの。私の名前は出てないけど、すごく心配」

山田悦子はまだ若かったので、事が起きると慌ててしまう。

「心配しないで。私が対処するから。今から看護師長に会いに行くわ」

「一緒に行くわ。裏口から行きましょう、正面玄関は避けて」

「うん」

そう言って、青木岑と山田悦子が裏口へ回ろうとした時、誰かが叫んだ。

「あそこだ!あの看護師がいる!」

突然、大勢の人々が押し寄せてきた。患者の付き添いの人々や、タブロイド紙の記者たちだった。