「おっしゃる通り……です」坂本副院長は、この残酷な事実を認めたくなかったものの、これだけの専門家の前では嘘をつくわけにはいかなかった。
「ありがとうございます」青木岑は軽く微笑んだ。
吉田院長は手を振って、「青木さん、座ってください」と言った。
青木岑は頷いて着席した……
吉田院長は更に多くの補足説明を加え、一時間後に会議は終了した。
青木岑が退室しようとした時、吉田院長の秘書に止められた。「青木さん、少々お待ちください。院長がお話があるそうです」
会議室の人々は次々と退室し、最後には青木岑と吉田院長の二人だけが残った。
「青木さん、今日はよく頑張りましたね」
「いいえ、事実を述べただけです」青木岑は少し照れくさそうに答えた。
「あなたの提案は早急に改善に取り組みます。実は……南区はとっくに改革すべきだったんです。ただ、毎回の会議で皆が曖昧な態度を取り、誰も先頭に立とうとしませんでした。私も口実がなくて困っていたんです。今日あなたが率直に話してくれたおかげで、むしろ胸のつかえが下りました。あなたの言う通り、醫師は醫師らしくあるべきで、混沌とした状態にしてはいけませんね」