第288章:そんなに怖いの、お母さん知ってる?(5)

青木岑は桑原勝を無視して、タクシーを拾って去ってしまった……

桑原勝は朝から青木岑と一緒にいたことで、とても上機嫌だった。

ゴルフ場

数人の若い金持ちが女性を連れてゴルフをしていたが、桑原勝だけが一人だった。

「珍しく一人だね。どうしたの?最近は精進料理?」青木重徳が笑いながら言った。

「そうさ、肉ばかり食べていたから、たまには控えめにしないとね」桑原勝は笑った。

「機嫌がいいようだけど、うちとの提携関係を元に戻す気はない?お金に背を向けるのもどうかと思うけど?」談笑の中で、青木重徳は提携解消の件について切り出した。

桑原勝は携帯をいじりながら、無関心そうに答えた。「お前の頭の悪い妹を追い出したら、また提携の話をしよう」

青木重徳は肩をすくめた。「青木婉子がバカなことをしたのは分かってたよ。お前のベッドに上がりたかったんだろう」