第312章:今度は大変なことになった(4)

長田輝明の部下たちが牽制されているのを見て、青木婉子は腹が立って仕方がなかった。

彼女は更に煽り立てて言った。「怖がることないわ。あの女一人なんて大したことないわよ。私たちこんなに大勢いるのに、たった二人の女を逃がすなんて、笑い者になるわ」

青木岑は青木婉子をちらりと見ただけで、さらに圧力をかけて言った。「あなたたちはこの女の戯言を信じてもいいですよ。その時は、まず長田兄の血を抜いてから、命で償えばいいだけのこと。私たち二人は一般市民で、命なんて安いもの。でも長田兄は金持ちで、お金が有り余ってるって聞いてます。若くして死んだら、本当にもったいないですね、ふふ……」

青木岑のこの言葉を聞いて、その人たちは確かに数歩後退し、軽はずみな行動は取れなくなった。

「妹さん、話し合いましょう。このまま膠着状態は危険すぎます。私を放してくれれば、部下に君たちを外まで送らせますが、どうですか?」