「何?」青木岑は尋ねながら好奇心を持って開けると、中には金色に輝く大きな手羽先が4本入っていた。
「まさか...私のSNSを見たの?」
「ああ」
「でも時間的に無理じゃない?投稿してから15分も経ってないのに。手羽先を焼くだけでも20分はかかるでしょ?移動時間入れたら全然足りないはずよ。あなた、未来予知能力でもあるの?」
青木岑は完全に驚いてしまった...
西尾聡雄は淡々と説明した。「こっちに向かう途中、佐藤然が食事をしていた店を通りかかって、彼が注文していた手羽先も一緒に持ってきたんだ」
青木岑:...
「旦那様すごい」青木岑は、この手羽先が佐藤然から奪ってきたものだとは夢にも思わなかった。
だからこんなに早かったのね...
「車に乗って食べよう。外は寒いから」西尾聡雄が促した。
青木岑は頷いて、すぐに助手席に潜り込み、遠慮なく食べ始めた。