「佐藤然さんが、あなたに連絡できないって言ってたわ。WeChat でブロックされたって」
「そうよ、何か問題でも?」熊谷玲子は堂々と答えた。
「別に問題はないけど、佐藤然さんがあなたに連絡取れなくて私に聞いてきたのよ。一体どうしたの?どうしてこんなことになったの?」
「別に、ただ彼のことが気に入らないだけよ」
「気に入らないなら、もっと早くブロックすればよかったじゃない。どうして彼の彼女が来た日を待ってブロックしたの?ねぇ、あなた、その警察官のことが気になってるんじゃないの?」
「馬鹿言わないで、そんなことないわ」熊谷玲子は即座に否定した。
「はいはい、強がり続けてればいいわ」
「もう、私たちのことは一言二言では説明できないのよ。明日休み?」
「うん、今日は夜勤だから、明日は丸一日休みよ」