電光石火の間に、西尾聡雄が飛び出して、青木岑を守り、小蛇が西尾聡雄の腕に噛みついた。
幸い秋で、朝は少し涼しく、西尾聡雄は薄灰色の長袖カジュアルシャツを着ていた。
小蛇は直接肌に噛みつかなかったため、力が少し弱まった……
西尾聡雄は、もう一方の手で慎重に小蛇の急所を掴み、ゆっくりと地面に置いて、急に手を離した。
小蛇は驚いたようで、尾を振りながら一瞬で草むらに逃げ込んでいった……
「噛まれたわ、見せて」青木岑は顔色を変え、西尾聡雄の袖をめくり上げた。
二列の歯形がはっきりと見え、血が徐々に流れ出していた……
「私のせいで噛まれたのよ。まず瘀血を絞り出すわ。少し痛いかもしれないけど、我慢して」そう言って、青木岑は両手で強く押し絞り、血が止まらずに流れ出た。
「毒を吸い出すべきじゃないの?ドラマではそうやってたよ」西尾聡雄が提案した。