「だからこの話題にこだわるつもりなの?」
「子供が生まれるまではね……」
青木岑:……
「はいはい、あなたの勝ちよ」彼女は西尾聡雄の図々しさと可愛らしさに、もう何も言えなくなっていた。
食事の後も、相変わらず西尾聡雄が皿洗いをする。青木岑は自分には家事の才能が本当にないと感じていた。少なくとも西尾聡雄の前ではそうだった。
床掃除も彼ほど早くできないし、皿洗いも彼ほどきれいにできない。
料理も彼ほど美味しく作れない。もちろん、洋食に限ってだが。
だから、彼女の西尾様は本当に完璧な万能夫で、リビングルームでもキッチンでも活躍できる。
西尾聡雄が全ての家事を終えると、青木岑とソファーで退屈なアニメを見ていた。
二人でポテトチップスを食べながら、雑談をしていて……
「ねえ、お母さんは私のことを一生恨むつもりなのかしら?」