LINEのお年玉に「お嬢」と書いてあって、誕生日おめでとうと早めに祝ってくれた。
やっぱり熊谷玲子以外に、こんなに図々しい人はいないわね……
LINEのお年玉は一回最高でも200元しか送れないから、お年玉を見た時。
青木岑は「この野郎、ケチくさい、たった200元かよ」と言おうとした時。
この姉妹がまたお年玉を送って、そしてまた一つ送って……
前後合わせて十個、つまり合計四万円……
「どう?気が利いてるでしょ?」と熊谷玲子がLINEを送ってきた。
「お姉さん、直接振り込めばいいじゃん、十個も送って、面倒くさくないの?」青木岑は軽蔑の絵文字を送った。
「これがわからないの?振り込みなんて野暮ったいでしょ、LINEのお年玉は気持ちが込められてるのよ。それに十個送れば、受け取るのに手が疲れるくらい、お金で叩き殺してやるってのが私の狙いだったの、ハハハ。」
「本当に変態ね、でもお金で叩き続けてくれても構わないわ……もっと激しい嵐が来ますように。」
「ふざけんな、私の月給いくらだと思ってんの?あんたみたいなお金持ちの胃袋は満たせないわよ。大きいのが欲しいなら、西尾様からもらうしかないわね。そうそう、佐藤然のデカ頭から一発ゆすり取るのもありよ。」
「佐藤然はやめておきましょう、彼の恋愛の邪魔はしない方が……」
「え?最近また誰か追っかけてるの?」熊谷玲子はすぐに聞いてきた。
「彼のことにずいぶん興味があるみたいね、やっぱり何かあったの?」青木岑はニヤリと笑った。
「やめてよ、変なこと言わないで、大事なことを聞いてるのよ?」
「それなら直接彼に聞けばいいじゃない、私には答えられないわ。」
熊谷玲子とおしゃべりをしばらくして、午前中も少し忙しく過ごして、あっという間に昼になった。
青木岑は出前を注文して、自分の部署の看護師さんたちと、みんな楽しく食べた。
食事中、誰かが突然幸恵のことを話題にした。あの辞めた看護師さんのことを。
「看護師長、聞きましたか?幸恵があのタイ人にだまされたんですって。」
「知らないわ、ずっと連絡取ってないから。」青木岑は正直に答えた。
もともと金持ちと付き合えると思ったのに、結果は?金持ちどころか、たくさんお金を騙し取られて、何年も貯めた貯金まで全部騙し取られて、本当に可哀想なの。今はキャバクラで働いてるって……