南山城、遊園地、虹の噴水……
西尾聡雄は青木岑の女の子としてのプリンセスドリームを一生懸命叶えようとし、彼女を大きな幸せの中に浸らせた。
情事の後、青木岑はお風呂に入り、出てきた時には夜食が用意されていた。
200平米の主寝室のテーブルには、キャンドルディナー、ステーキ、フォアグラ、キャビア、ボストンロブスターなど、贅を尽くしたものが並んでいた。
そして、可愛らしい誕生日ケーキもあり、そのデザインはナースキャップをかぶった漫画の女の子で、青木岑にそっくりだった。
西尾聡雄は86年のラフィーを手に持ち、青木岑に向かって軽く掲げ、「お前、もう12時だよ」
「それで?」青木岑は髪を拭きながらバスルームから出てきた。
「だから……お誕生日おめでとう」西尾聡雄は優しい笑みを浮かべた……