「内田部長、これは……?」青木岑は少し困惑した様子で内田部長を見つめた。
アイドルスターのカルテは最高機密のはずなのに、内田部長がこうして公然と見せてくれて、本当に大丈夫なのだろうか?
「大丈夫よ、あなたが何を心配しているのかわかるわ。私はあなたを信頼しているの、青木岑。あなたが南区に来てからの時間は長いとは言えないけれど、短いとも言えないわ。諺にもあるように、馬の力は道のりで分かり、人の心は時間とともに分かるものよ。この数ヶ月間、私はあなたの人柄をよく理解してきたわ。あなたは本当は優しい心を持った女の子で、ただ面倒なことを避けたがり、余計なことには関わりたがらないだけ。でも、悪い勢力は絶対に容認しない。だから坂本副院長と彼の義理の弟とよく対立してきたでしょう?」