西尾聡雄は黙って麺を食べていた……
その後、同僚からもう一通のメッセージが届き、青木岑は飛び上がりそうになった。
「えっ?警察に連行された?汚職と横領?」
すぐさま、青木岑は素早く西尾聡雄を見た。「あなた、これはあなたがやったの?」
「ああ」
西尾聡雄は頷いた。
「ハハハ……よくやった、本当に害虫を駆除してくれて……坂本副院長はとっくに辞めるべきだったわ。あの人はろくな奴じゃない、何度も青木基金のお金に手を出そうとして、私にまで借金を申し込んできて、家のリフォームだなんて、厚かましいったらありゃしない」
「院長が自分で掃除しないなら、私が南区を片付けてやる。あなたの職場が汚れているのは良くないからね」
そう言って、西尾聡雄は優雅にナプキンで口元を拭った……
「これで良かったわ。厄介者が二人いなくなって、南区は完全に清浄になったわ。看護師さんたちはもう、セクハラや脅迫を心配しなくて済むわ」青木岑は胸のつかえが下りた気分だった。
西尾聡雄が人を使って軽く調べただけで、すぐにその二人の数々の罪状が明らかになった。
ちょうど良いタイミングで刑務所送りにできた……
二人は知らなかったが、桑原勝は命令を下していた。二人が刑務所に入れば、きっと非常に惨めな日々を送ることになるだろう。
二人が麺を食べ終わり、時間を確認すると、まだ早かった。
「まだアルコールの匂いがするから、今日は南区に行かないで。今日はいろいろあったから、家で休んでいなさい」
「うん」
「今日は金曜日だから、南山城に帰るのを忘れないでね。週末を一緒にゆっくり過ごそう」西尾聡雄は愛おしそうに青木岑の頬をつまんだ。
「分かってるわ、西尾様。私たちの豪邸に帰って、ベッドを温めて、あなたを待ってるわ」
「いい子だ……」
その後、西尾聡雄は青木岑を南区まで送り、車を取りに行かせてから、GKに戻った。
青木岑は素直に、自分が悪いと分かっていたので、大人しくアウディR8で南山城の家に帰った。
午後
西尾聡雄が会議を終えて疲れた様子で会議室を出ると、永田さんが慌てて駆け寄ってきた。
「社長、大変です」
「どうした?」西尾聡雄は眉をしかめ、何か良くないことが起きたような予感がした。