第163章:腹黒い女の手口(3)

「あの……どうしてここに?」桑原勝が突然やって来たことに、青木岑は驚いた。

矢野川のあの野郎が桑原様のところへ手柄を立てに行き、青木岑が来ていると聞いた桑原勝は、すっかり元気を取り戻した。

座っていられないほどすぐに会いに行きたがったが、最後は関口遥が抑えて……

無理やり三杯の酒を飲ませてから、やっと行かせてくれた……

「あれ……この美人は……あの日の病院の……?」関口遥の記憶力も相当なものだった。

あの日の中島美玖は横顔だけだったが……

関口遥はそれでも気づいた……

矢野川のあのプレイボーイは今頃どこかの隅っこで女の子とイチャイチャしているに違いない。

もし彼がいれば、確認できたのに……

「知り合い……?」青木岑は不思議そうに関口遥を見た。

関口遥はすぐに首を振った。「知らない。」