第181章：一緒に人形を作ろう（1）
青木岑の能力が優れていることは分かっていても、坂口晴人はまだ心配で……
やはりこの時期は、焦りすぎて……
それに青木岑に迷惑をかけるのも心苦しくて……
前を歩いていた青木岑が突然振り返って彼を見つめ、真剣に尋ねた。「迷信は信じる？」
「えっと……」
「例えばタブーとか……」
「信じないよ……」坂口晴人は戸惑いながら首を振った。
「じゃあ、死体は怖くない？」
「えっと……怖くないと思う。実際に見たことないし……」坂口晴人は青木岑がなぜこんな不思議な質問ばかりするのか不思議に思った。
「奥様……早く決めてください。本当に時間がないんです」
英子姉は時計を見続け、もう崩壊寸前だった……
金子蘭の機嫌を損ねたら、もう神話には出られないだろう……
西尾聡雄はまだこの問題を知らないようだ……
GK本部の上層部が閉鎖的に30周年パーティーを開催しているため。
「しょうがないわね……これしかないわ。私のやり方があまりにも非道だと責めないでね」
青木岑は覚悟を決め、坂口晴人たちを連れて曲がり角を曲がり、人気のない洋館に着いた……
上には大きな看板があり、坂口晴人が見上げると呆然とした。霊安室？
「青木姉……まさか私を死体のふりをさせる気じゃ……」坂口晴人は泣きそうになった。
「それは駄目よ、死人の真似は縁起が悪いわ……」英子姉がすぐに言った。
青木岑は彼らを見て、冷静に言った。「死体のふりをさせるんじゃない。死体を運ぶ車に乗って出て行くの。やる？」
「えっと……」坂口晴人は再び呆然とした。
「時間がないわ。行きましょう。大丈夫、死体一つぐらい……」英子姉は覚悟を決めて言った。
5分後
死体を運ぶ車が病院の裏口からゆっくりと出て行った……
裏口には多くのメディアやファンがいたが、霊柩車を疑う者はいなかった。
坂口晴人は白い防護服を着て、マスクをつけ、英子姉と二人で後ろの冷蔵室に座っていた。
前には運転手と搬送員が……
死体は長い黒い袋で包まれていた……
怖そうに見えたが、青木岑の説明では、亡くなった方は天寿を全うしたおじいさんだった。
斎場に運んで火葬する予定で、怖がる必要はない……
それに車に乗っている時間もそう長くない。病院を出て、高架を降りれば全て終わる。
1時間後
みんなが神話の番組に注目していた……