第203章：才能を輝かせて（3）

「こんにちは、青木岑です」

「あ……奥様、こんにちは。LIVIファッション誌の副編集長の平野朔と申します」

その人はもう威張る様子もなく、手に持っていたエビアンを落としそうになるほど驚いていた……

「青木姉さん……」坂口晴人は青木岑を見かけると、近寄ってきた。

カメラマンは一瞥して言った。「まず5分休憩しましょう。みなさん、お疲れ様です」

「撮影はどう？」

「あまり満足できていなくて、感覚が掴めないんです」坂口晴人は肩をすくめた。

青木岑は休憩している松山雪乃を見て、「雪乃ちゃん、お疲れ様」

「大丈夫です」松山雪乃はやや冷たい印象で、外では人と積極的に話すことは少なかったが、そこまで気が強くなく、新人に対して気分屋を演じたりすることもなかったため、評判は常に良かった。

彼らがGKと契約して以来、一挙手一投足が注目を集めていた……