第212章:私のブライズメイドになって(2)

「えっと……妊娠じゃないの」

青木岑は思いもよらなかった。西尾聡雄がそんな方向に考えていたなんて……きっと彼も赤ちゃんが欲しいと焦っているのだろう、口には出さないけれど。

「じゃあ、どんな良い知らせなの」WeChatから彼の優しい声が聞こえてきた。

「吉田院長が今日たくさんの人を連れて会議に来たの。目的は……私を推薦して試験を受けさせて、醫師にしたいって」

「それで、君はどう思う?やりたい?」西尾聡雄は青木岑の気持ちを一番に考えていた。

「正直に言うと、やりたいわ」

「それはよかったじゃないか。行きなさい、僕は君の決定を永遠に支持するよ」

西尾聡雄の口調には喜びが滲んでいた……

彼の妻は本来看護師なんかするべきじゃない、才能の無駄遣いだ……

「でも……私にできるかどうか分からないの」

「考えなくていい、絶対できる」

「ふふ……そんなに私を信じてくれて」

「当然だよ」西尾様はいつもの高慢な調子で答えた。

「そう、あなたがそう言ってくれると、もっと安心できるわ。負担なく考えられそう。吉田院長にどの専門にするか考えると約束したの。だって、いくつかの科に興味があるから」

「うん」西尾聡雄は愛情を込めて一言答えた。

電話を切った後、青木岑の気分は最高潮に達した……

その後、彼女はWeChatの友達圏に投稿した。「神様からの贈り物は遅れることはあっても、決して届かないことはない」

「姉さん……赤ちゃんできたの?」原幸治が下のコメント欄で急いで尋ねた。

「違うわよ」青木岑は即座に返信した。

「ねぇ、何かいいことあったの?教えてよ?」熊谷玲子がしつこく聞いてきた。

「教えない、秘密よ」

「もう……私に隠し事?早く言って」熊谷玲子は我慢できない様子だった。

「もしかしてママになるの?」佐藤然もゴシップ好きになっていた。

「本当に違うわよ、考えすぎ」青木岑は佐藤然の推測に呆れた。

坂口晴人は静かにいいねを押した……

「あなたの決断を楽しみにしています」これは青木重徳のコメントで、彼だけが事情を知っている人だった。

病院の看護師さんたちは、次々と青木岑の投稿にいいねを押した。何が起こったのかは分からないけれど、吉田院長に直接会議に呼ばれたということは、きっと良いお知らせがあるのだろう?

「看護師長、また昇進したんですか?」