彼女たち以外に、視聴率10以上に賭けるバカなんていないし、5に賭ける人さえいないのよ!
水野日幸は石田文乃を見つめた。「文乃、それはちょっと行き過ぎだよ。彼女たちが嫌がっているのに、強制するなんて!」
石田文乃は我慢できずに、この意気地なしの連中を見た。「何泣いてんのよ、お葬式じゃないんだから。負けたら私が補填するって言ってるでしょ」
腹立たしい。誰がこんな賭けを仕組んだのか知らないけど、明らかに『笑江山』の女の子たちを見下してる。彼らに見せつけてやるわ。
それに、あの目の節穴どもときたら、『笑江山』を軽視して、視聴率1以下や0.5以下に賭けてる。だから私は絶対に10に賭けるわ!
女の子たちは彼女に怒鳴られて泣くのをやめ、水野日幸の後ろに隠れた。殴られるのが怖かった。お金を渡したくないわけじゃない。普通に頼まれれば、全財産でも構わないのに。