第153章 絶対守護

「光輝兄、悲しまないで」

観客席のファンたちは彼の言葉を聞いて、一斉に叫んだ。

「彼女がこの番組を見てくれることを願っています。私のことを見てくれることを」藤田清輝は優しく微笑み、細長い瞳の奥に、湿った霞が少しずつ広がっていき、続けて言った。「彼女がどこにいても、幸せで楽しく過ごしてほしいと伝えたいんです。必ず見つけ出します」

ステージ上のアイドルがそこまで話す前に、観客席のファンたちは既に涙の渦となり、かすれた声で彼に向かって叫んだ。「光輝兄、私たちがいますよ。妹さんは必ず見つかります」

光輝兄の熱心なファンとして、彼らは皆知っていた。光輝兄が芸能界に入った本当の理由は、妹を探すためだということを。

彼のすべての努力、世界で最も輝くスーパースターになったことは、名声や利益のためではなかった。彼の身分と家柄からすれば、そんなものは必要なかった。