学校の掲示板には、今日も新しい投稿が追加され、トップには曽我若菜VS石田文乃、『国民アイドル』誰がデビュー枠を獲得するかという内容が掲載されていた。
曽我若菜は第四中学校の校花で、生徒たちの憧れの的だった。
石田文乃は第四中学校のボス的存在で、普段から横暴で、人を見下すような態度をとっていた。
下のコメント欄には、瞬く間に千件以上の書き込みが集まり、みんなが思い思いの意見を述べていた。99パーセントの人々が曽我若菜を支持し、投票でも99対1という圧倒的な差で石田文乃を圧倒していた。
もちろん、百件のコメントの中には時々石田文乃を支持する書き込みも2、3件あったが、それは間違いなく国際クラスの人たちの書き込みだった。
水野日幸は学校へ向かうバスの中でその投稿を見つけ、なぜ石田文乃が反応を示さないのか不思議に思った。これだけ多くの人が彼女を批判し、期待していないどころか、一部の人は侮辱的な言葉まで投げかけているのに。