二人のシーンが終わると、水野日幸のカメオ出演も終了した。
一橋渓吾はまだ撮影を続けることになっていた。一つのシーンで彼は完全に役に入り込み、これまでの撮影以上の出来栄えを見せ、その後のシーンも一発で OK が出た。
水野日幸と出雲絹代は、脇で一橋渓吾の撮影を見学しながら、水野春智たちが合流するのを待っていた。
「アイドル、これ食べてみて、美味しいわよ」村田思は大量のデリバリーを注文していた。ミルクティーやケーキ、名物料理など何でもあり、今は豚足を差し出していた。
水野日幸は既に彼女に食べさせられすぎていて、これ以上食べたら夕食が食べられなくなる。「もう結構」
村田思は彼女に向かってぽかんと笑いながら、今度は出雲絹代に差し出し、笑顔で「おばさま、おばさま、どうぞ召し上がってみてください」