「高校2年生のときのプレゼントは、とても可愛い日記帳でした」
「高校3年生のときのプレゼントは、陶器のマグカップでした」
「大学1年生のとき、あなたがくれたプレゼントは写真立てでした」
「大学2年生と3年生のときは、それぞれネックレスとアンクレット……そして最後のプレゼントが、今夜の陶器人形!」
鈴木和香は来栖季雄がこれまでくれた誕生日プレゼントを一つ一つ数え上げた。それは来栖季雄の記憶と完全に一致していたが、彼女が最後のプレゼントに触れたとき、彼の眉間にしわが寄った。今日のプレゼントを除けば、7つ目のプレゼントは大学4年生のとき彼女にあげたバラの花とケーキのはずだった。しかも大学4年生のときのプレゼントは、これまでの中で一番高価なものだったのに、どうして彼女は言わなかったのだろう?