鈴木和香が目を覚ましてからそう時間が経たないうちに、また眠りについた。おそらく長時間意識を失っていたせいで、今回はそれほど長く眠らなかった。再び目を覚ました時には、夜も更けており、世界は静寂に包まれていた。椎名佳樹はここ数日ろくに眠れていなかったのだろう、彼女が目を覚ましたことで安心したのか、隣のベッドで深い眠りについていた。彼女の手首には依然として点滴が刺さっており、栄養剤のように見えた。
今回の目覚めは、最初の時よりも頭がはっきりしていた。彼女は椎名家の執事とぶつかって階段から転落したことを思い出した。彼らによると、彼女は四日四晩意識不明だったという……四日四晩も。来栖季雄は彼女を探しているだろうか?
意識を失う前、彼と口論になっていた。謝りに行こうと思っていたのに、もしこの数日間彼が彼女を探していたのに、返事もできなかったとしたら……
鈴木和香は考えれば考えるほど、心が落ち着かなくなった。深く眠っている椎名佳樹を横目で見ながら、下唇を噛んで、手を上げて自分の手首から針を抜き、そっと布団をめくってベッドから降りた。
足が地面に触れた瞬間、鈴木和香はめまいを感じた。ベッドの端を掴んで、しばらく待ち、少し楽になったと感じてから、やっとベッドから手を離した。少し足を動かしてみると、特に具合が悪くなる兆候はなかったので、そっと病室のドアに向かって歩き出した。
病院には着替える服がなかったので、鈴木和香は病院着のままだった。所持金がないことに気づき、出る前に椎名佳樹がテーブルの上に置いていた財布から紙幣を二枚抜き取った。
幸い、夜も遅かったので、当直の看護師が机で居眠りをしており、無事に病院を抜け出すことができた。
鈴木和香は病院の入り口まで来ただけで、すでに疲れ果てていた。道端で少し待ち、空車を見つけると手を挙げて止めた。
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鈴木和香がパールガーデンのマンションに戻り、暗証番号を入力してドアを開けると、中は真っ暗で光一つ見えなかった。
彼女は電気をつけ、玄関で靴を履き替え、階段を上がって寝室に戻ると、家の中の配置は彼女が出て行った日のままで、更衣室は散らかり放題で、試着して投げ出した服が至る所に散らばっていた。