第617章 来栖季雄、私は妊娠しました(7)

鈴木和香:【……】

アシスタント:【……】

馬場萌子:【二人とも何よ、私の言い方を馬鹿にしてるの?バカって言ったけど、本当にバカね!考えてみなさいよ、もし来栖スターが和香とのバレンタインデートをすっぽかされたことが本当の理由なら、どうして後で鈴木家の前で和香を待ち続けたの?】

馬場萌子:【来栖スターはあの時、和香を何日も待って、最後に諦めて一言も言わずに去っていったわ。きっと待ちくたびれて絶望したのよ。彼にとっては、和香が自分のことを好きじゃないと思ってたから、今気にしているのは和香が自分のことを好きかどうかであって、和香がなぜ会いに来なかったかなんて全然関係ないのよ!】

アシスタント:【なるほど、そう言われると筋が通ってる気がします。】

馬場萌子:【気がするじゃなくて、これが真実よ!】

馬場萌子はさらに尋ねた:【和香、聞くけど、今回来栖スターに会う最終目的は、彼と一緒になることでしょ?】

鈴木和香:【はい。】

馬場萌子:【それならそれでいいじゃない!夫婦喧嘩は犬も食わないっていうでしょ。まだ夫婦じゃないけど、お互いに好きなんだから、同じ理屈が当てはまるわ。あなたたちの話を聞く限り、来栖スターは今、心を鉄のように固くして、和香との関わりを断ち切ろうとしているわ。だから今、和香が好きだって言っても、きっと信じないわ。だからそんな無駄話をするより、私の単純だけど効果的な方法の方がいいの。彼と一晩過ごせば、きっと彼も動揺するはず。来栖スターだって、今みたいな冷たい態度は続けられないわよ!】

馬場萌子は画面いっぱいのメッセージを送り、さらに足りないと思ったのか、鈴木和香に向かって言った:【和香、その夜は何回でも関係を持つのよ。もし彼が朝になって知らんぷりするようなことがあっても、妊娠の可能性もあるでしょ。ふふふ...そうなったら子供で脅かせばいいのよ!】

馬場萌子にそう言われて、アシスタントも話に乗り始めた:【君、赤ちゃんができたら、抱っこさせて写真を撮らせてください。来栖社長に見せびらかしに行って、見るだけで触らせないようにしましょう。】

その後、馬場萌子とアシスタントは、鈴木和香に赤ちゃんができた後、知らんぷりする来栖季雄をどうやって刺激するか、次々とアイデアを出し合い始めた。