アシスタントは口をきつく閉じた。
彼だって意地があるんだ、来栖社長、あなたが聞きたくないなら、私だって言いたくないわ!どうせ最後に苦しむのはあなたで、私じゃないんだから。
しかしアシスタントはそう思いながらも、表情はどこか気まずそうだった。
せっかくの好意なのに、感謝されないなんて!
しかし、アシスタントの隣に立っていた来栖季雄は、SNSを開き、馬場萌子が投稿したメッセージを見つけ、多くの「いいね」の後ろに自分も「いいね」を押した!
うん...やっと心のバランスが取れた。
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女性というものは、自分を好きな男性、そして自分が好きな男性に対して、多かれ少なかれ少しわがままになるものだ。
馬場萌子の言葉を借りれば、このちょっとしたわがままは女性の男性への依存であり、また男性の女性への甘やかしでもある。