第154章 プロジェクトリーダーが解任される(2更)

鈴木知得留は静かに座っていた。

田村厚はプロジェクトについて報告を始めた。「北洋国でのプロジェクト調査の結果、このプロジェクトの金額を把握し、予算の概算を立てました。この予算に基づいて、入札に興味を示している財閥や企業を評価したところ、単独でプロジェクト全体を請け負える企業はなく、言い換えれば全権を引き受けたい企業もないため、共同入札が必要となります。北洋国では第一グループが経済の大部分を握っており、財力も驚異的なため、このような問題は存在しません。そのため、我々独自の開放プランを実行する必要があります。現在、海上基礎プロジェクトの全体計画は完了しており、早急に入札案内を発行し、海上エンターテインメントプロジェクトの細部を皆様の知恵を集めて完成させたいと考えています。」

野村松尾は頷いた。

進捗は彼の許容範囲内だった。

「財務部のサポートが必要です。プロジェクトの資金と入札に関わることなので、野村社長に財務部との調整をお願いしたく、プロジェクトの全過程に専任者を派遣していただきたいと思います。」

「了解した。」野村松尾は言った。「会議が終わったら、田村厚、私と一緒に財務部へ行って、直接話をしよう。」

「ありがとうございます、野村社長。」

「他に調整が必要なことはあるか?」野村松尾は尋ねた。

「今のところありません。現在の緊急課題は入札作業の確定で、その後に海上エンターテインメントプロジェクトの詳細な企画となります。」

「よし。」野村松尾は言い、さらに三人の部門マネージャーに尋ねた。「皆さんから補足することはありますか?」

「ありません。」三人のマネージャーは答えた。

「田村厚は新人で、現在は第三部門にいるが、これは第三部門だけの問題ではない。三つの部門間には常に競争があるが、この件に関しては一時的にその競争心を置いて、プロジェクトリーダーの田村厚に全面的に協力してほしい。今回我々に必要なのはチームスピリットだ。不満の声は一切聞きたくない。皆さん覚えておいてほしいが、このプロジェクトは我々企画部門の年間業績に関わることだ。どの部門も足を引っ張ることのないようにしてほしい。」

「はい。」三人のマネージャーは再度答えた。

鈴木知得留は思わず楠木観月を見つめた。