第223章 黒幕の正体を暴く(必読)

心臓の具合が悪いということは、軽く考えてはいけないことだ。

実際。

塩川おじさんが言わなければ、彼はほとんど忘れていた。

冬木空はベッドに横たわったまま、塩川おじさんが何度も繰り返す医師の指示を聞いていた。

塩川おじさんが繰り返し説明するのは、彼があまり聞き入れていないからだった。

彼は今も実際に聞いていなかった。考えていたのは、心臓の具合が悪いということだけだった。

あの事故で、確かに彼は重傷を負った。

18歳の時、一見事故に見えて実は事故ではない車の衝突事故に遭った。その事故で傷ついたのは下半身ではなく、心臓だった。救急搬送された時、主治医は塩川おじさんで、何度も危篤状態を告げられたが、最終的に彼は生き延び、それも元気に。

そのときから、彼は塩川おじさんと親交を持つようになり、さらに天才的だが人前にあまり姿を見せない息子の塩川実とも知り合った。