第248章 私が死んだら君は幸せになれるの?(3更)

村上紀文のオフィスの外には多くの人が待っていた。

人々が出入りを繰り返す。

村上紀文は夜10時過ぎまで対応に追われた。

最後の一人を見送り、村上紀文は椅子に寄りかかった。

思わず引き出しからタバコを取り出し、火をつけると、濃い煙が立ち込めた。

その時。

オフィスのドアがノックされた。

村上紀文は目を向けた。

秘書が恐る恐る入ってきて、「社長」と呼びかけた。

村上紀文は彼女を見て、「あなたも人事異動の対象のようですね」

「はい」秘書は泣きそうになった。

村上紀文は言った、「何を聞きたいんですか」

秘書は驚いた。

村上紀文はその時少し笑ったように見えた、「今日は一ヶ月分より多く話しましたね。もう話したくありません。リストは決まったんですから、行くべき所へ行けばいいでしょう」