斎藤グループ社長室。
斎藤咲子は人事異動リストを塩川真に渡した。
塩川真は真剣に目を通していた。
斎藤咲子は邪魔をせず、朝食を食べていた。
朝食の量が多かったので、斎藤咲子は一人では食べきれず、根岸峰尾と一緒に食べることにした。
根岸峰尾は食べるのが早く、好き嫌いもなかった。
あっという間に食べ終わり、きちんとソファに座って、ずっと彼女の出勤に付き添っていた。
斎藤咲子は食べるのが遅かったが、斎藤グループに出勤するようになってから、食事のスピードも日に日に上がっていき、時には5分もかからずに一食を済ませることもあった。
彼女は食べ終わると、食器を片付けた。
塩川真はまだリストを見ていたので、斎藤咲子は静かに待っていた。
しばらくして。
塩川真は驚きを込めて言った。「このリストは社長が自ら作成されたのですか?」