第268章 死ぬなら道連れを(3番目の更新)

牢屋の中で。

田村厚は鈴木知得留と話すことをやめ、楠木観月の隣に座っていた。

明らかに楠木観月も相当怯えていて、ここに連れてこられてから、ずっと顔色が悪かった。

鈴木知得留も彼らを気にせず、自分の推測は正しいのかと考えていた。

以前、上野和明がここの人々は外部の人間を嫌うと言っていた時、なぜそんなに排他的なのか不思議に思っていたが、今ははっきりしている。誰かが意図的に吹き込んでいるのだ。自分の利益のために、この村の住民を利用しているのだ!

鈴木知得留は怒りを感じていた。

日本国のような民主的な国に、こんな場所があるなんて信じられなかった!

誰もこの不公平に気付かないのだろうか?商業管理部の人々は、この村が遅れているということしか知らず、このような暗部の存在を知らないのか?それとも……