第291章 青木太一の末路(1)因果応報(3)

対峙する鈴木知得留と青木太一。

青木太一は70代で、長年人を指揮することに慣れ、人に媚びられることに慣れ、全ての人が彼の命令に従うことに慣れていた。

そしてこの瞬間、鈴木知得留という若造に脅されているとは!

彼は自分の息子を見つめた。

彼の安全を確保するため、誰にも発見されないようにするため、彼への教育は最小限に抑えていた。今や完全に魂を失ったような息子の姿を見て、その時、かつての決断を少し後悔した!

やはり、田村厚を自分の側に置いて、自ら育て、自ら導くべきだった!

このように。

田村厚には相続人の座に就く能力が全くなかった!

彼は険しい表情で、鈴木知得留に言った。「分かった、一緒に東京に戻ろう。」

鈴木知得留は青木太一がこんなに早く折れるとは思わなかった。

東京に戻れば、青木太一は彼女に手出しできないし、もちろん彼女も田村厚を殺せなくなる。