第310章 私は年を取っていない、毎日滋養強壮を煎じているんだ!

広々とした大広間。

北村忠は、父が母に向かって突進していくのを見ていた。

広橋香織は警戒した表情で北村雅を見つめ、彼が千鳥足でありながら素早く動き、一気に彼女をソファーに押し倒すのを見た。

北村忠は目を丸くして見つめていた。

「離れなさい!」広橋香織は北村雅を押しのけた。

広橋香織は怒りで顔が青ざめていた。

北村忠はそばでただ見ているだけだった。

「忠!」広橋香織は北村雅にどうしようもなくなり、傍観している北村忠を呼んだ。「来て、お父さんを連れて行って、早く!」

「忠!」広橋香織は叫んだ。

まさに嫌悪感と絶望感そのものだった。

北村忠は自分の耳をこすった。

彼は前に出て、酔っ払った父親を引っ張り上げた。

広橋香織はソファーから立ち上がり、北村雅を嫌悪感たっぷりの目で見つめ、怒りと絶望に満ちていた。