第315章 政府の晩餐会(3更)

北村系ビル。

エレベーターが到着。

北村忠は道明寺華と歩きながら言った。「俺、死にそうだよ。まあ、そうするけどね。」

道明寺華は頷いて、それ以上は何も聞かなかった。

北村忠も深く考えなかった。

二人は一緒にビルの入り口へ向かった。

外に出た瞬間。

入り口で突然無数のフラッシュが光った。

北村忠と道明寺華は少し呆然とした。

しばらくして北村忠は我に返り、「お前ら病気か?俺の家の前で勝手に撮影して!死にたいのか?!」

記者の一人が大声で尋ねた。「北村さん、隣にいる方はゲーム配信者のスーツ君ですか?」

北村忠は激怒した。「お前に関係ねぇだろ!」

「さっきの配信見ましたよ。その服装そのままですね。やっぱり女性だったんですね、中性的な顔立ちですが。」ある記者が断定的に言った。

「警備員!」北村忠は大声で叫んだ。

警備員が急いで駆けつけた。

「追い払え!」北村忠は道明寺華の手を引いて立ち去った。

「北村さん、視聴者をこんな風に騙して後ろめたくないんですか?多くの少女がスーツ君に心を寄せていたのに、結局あなたの詐欺だったんですね。スーツ君に投げ銭した少女たちにどう説明するつもりですか?」

北村忠は道明寺華の手を握ったまま、一切返事をしなかった。

記者たちは諦めずに追いかけてきた。

警備員も止められないほどだった。

「スーツ君、同性愛者なんですか?」ある記者が大声で聞いた。

道明寺華が答える前に。

北村忠は突然立ち止まり、怒鳴り返した。「お前こそ同性愛者だろ、お前の家族全員がそうだ!」

「北村さんがスーツ君をそこまで庇うということは、二人は恋人関係なんですか?」

「なんで俺がお前に説明しなきゃいけないんだ!」北村忠は激しく言い返した。「もう追いかけてくるなよ。本気で怒るぞ!」

記者たちは足を止めた。

誰もが知っている通り、北村忠は短気で、本気で怒ると人を殴るのは日常茶飯事だった。

北村忠は威嚇した後、道明寺華を連れて去った。

車に乗り、北村忠は道明寺華を送っていく。

北村忠はまだ怒りが収まらない様子だった。

明らかにこれは仕組まれたことだった。そうでなければ、こんなにタイミングよく現れるはずがない。

彼は歯ぎしりした。