第380章 陰謀事件(8)と北村雅との協力

病院のVIP病室。

北村忠がしばらくして戻ってきた。

戻ってきた時には警察官が二人ついてきていた。

広橋香織は北村忠の顔を見て、表情が暗くなった。

北村忠は母親の様子を一目で察し、すぐに説明した。「冬木心のところに行くわけじゃないんです。警察が冬木心に用があるんです。」

「警察に目も足もないの?自分で見つけて歩けないの?」広橋香織は冷たく言い放った。

警察官たちは横で居心地が悪そうだった。

その時、咳払いをして、わざと広橋香織の注意を引いた。

広橋香織は二人の警察官を横目で見たが、まったく悪びれる様子はなかった。

北村忠も母親に口答えする勇気はなかった。

この二日間、母親は爆弾を抱えているかのようで、彼女を怒らせたら大変なことになる!

警察官が率先して口を開いた。「道明寺華さんに少しお話を伺いたいので、他の方は席を外していただけますか。」