第367章 小三との対面(1)2番目の更新

広橋香織は廊下にいる北村雅を見つめていた。

北村雅は真面目な表情で、「私は潔癖症なんだ!」

彼女には関係ないことだった。

広橋香織は背を向けて歩き出した。

「広橋香織」北村雅は彼女の腕を掴んだ。

広橋香織は眉をひそめ、北村雅を突き放した。

北村雅は不機嫌そうに、「広橋香織、私のことを深く誤解しているのか?」

「いいえ」広橋香織は笑った。「あなたのことを理解しようとも思ったことがないわ。どこに誤解があるの?」

北村雅は血を吐きそうだった。

怒りで体中から血を吐きそうになっていた!

広橋香織は見て見ぬふりをして、颯爽と歩き去った。

その瞬間、何かを思い出したように。

「そうそう、林夢から電話があったわ」

北村雅は一瞬凍りついた。

「安心して、私は彼女を虐めてないわ。でもあなたたちのことに、私は巻き込まれたくないの。面倒なことは大嫌いだから」広橋香織は冷淡に言った。「離婚協議書はリビングのソファー横の引き出しに入れておいたわ。サインすれば有効よ」

北村雅はただ広橋香織を見つめ、彼女がそう言い終わると、冷たく立ち去るのを見送った。

以前は広橋香織の冷淡さは演技だと思っていた。この女は自分が謝って許しを乞うのを待っているのだと。今になって気づいた。広橋香織は本当に自分との関係を望んでいないのだと。演技ではなかった。

彼は怒りに任せて自室に戻り、ドアを激しく閉めた。

広橋香織はドアの音を聞いて、足を止めた。

彼女は唇を軽く噛んだ。

そしてまた冷静さを取り戻した。

翌朝早く。

広橋香織は早起きして、自分で朝食を作った。

道明寺華も早く起きていた。

彼女は身支度を整えて階下に降りてきた。

広橋香織は彼女を見て、自然に声をかけた。「朝食を食べましょう」

「はい」道明寺華は近づいた。

広橋香織は栄養たっぷりの朝食を道明寺華の前に置いた。「何が好きか分からなかったから、私の得意料理を作ったの」

「ありがとうございます」道明寺華は感謝した。

「どういたしまして、さあ食べましょう」

道明寺華は頭を下げて食べ始めた。

広橋香織も自分の分の朝食を道明寺華の前に置き、二人は静かに食べ始めた。

北村雅は起きるとすぐに出て行った。