第389章 広橋香織、俺の若さを見せてやる!

北村忠は北村系を離れた。

井上明にこのように皮肉られた後、彼は初めて反論せず、衝動的にならず、そのまま立ち去った。

挫折感は強かったが、これが事実だった。

良い手札を持っていたのに、台無しにしてしまった。

彼は病院に戻った。

病室で、道明寺華は息子に授乳を終えて戻ってきたところで、ベッドに横たわったばかりの時に北村忠が戻ってくるのを見た。元気のない様子で、すぐに付き添いベッドに横たわり、一言も発せずに布団にくるまって寝てしまった。

道明寺華も静かにしていて、昨夜何があったのか、なぜ一晩帰ってこなかったのかを聞かなかった。

彼女にとって、自分の生活を送ればそれでよく、他人の生活に干渉しようとは思わなかった。

そんな静かな病室に。

広橋香織が現れた。

彼女は振り向いて、ベッドで携帯を見ている道明寺華を見た。