第391話 法廷(1)激しい弁護、先手を打つ!

法廷にて。

冬木空と鈴木知得留は、お互いを見つめ合っていた。

鈴木知得留は顔色が少し青白く、体も少しやせたように見えた。この期間、刑務所で虐待を受けることはなかった。君島御門に守られていたし、君島博も拘置所で彼女を虐待しようとは思っていなかったようだ。彼女にもわかっていた。本当に虐待するなら、それは実刑判決を受けて刑務所に入ってからだ。そうでなければ、把柄を握られて元も子もない。

しかし結局。

拘置所の環境は劣悪で、じめじめと湿気が多く、四方を壁に囲まれ、食事も良くない。そこに一ヶ月近く、ほとんど日の光を見ることなく過ごしたのだから、顔色が悪くなるのも当然だった。

この瞬間、彼女は口元にかすかな笑みを浮かべた。

冬木空に向かって、軽く微笑んだ。

冬木空の胸が高鳴った。