第391話 法廷(1)激しい弁護、先手を打つ!

法廷にて。

冬木空と鈴木知得留は、お互いを見つめ合っていた。

鈴木知得留は顔色が少し青白く、体も少しやせたように見えた。この期間、刑務所で虐待を受けることはなかった。君島御門に守られていたし、君島博も拘置所で彼女を虐待しようとは思っていなかったようだ。彼女にもわかっていた。本当に虐待するなら、それは実刑判決を受けて刑務所に入ってからだ。そうでなければ、把柄を握られて元も子もない。

しかし結局。

拘置所の環境は劣悪で、じめじめと湿気が多く、四方を壁に囲まれ、食事も良くない。そこに一ヶ月近く、ほとんど日の光を見ることなく過ごしたのだから、顔色が悪くなるのも当然だった。

この瞬間、彼女は口元にかすかな笑みを浮かべた。

冬木空に向かって、軽く微笑んだ。

冬木空の胸が高鳴った。

彼の抑えていた感情は、鈴木知得留を見たこの瞬間、波のように揺れ動いた。

彼は彼女に軽くうなずいた。

鈴木知得留もうなずき返した。

お互いの間で暗黙のメッセージが交わされ、これほどの距離があっても、二人の間の深い愛情の甘さが感じられた。

青木晴人は、そんな二人のやり取りをじっと見つめていた。

彼は冬木空の斜め向かいに座り、法廷の鈴木知得留とも正面から向き合う位置にいたため、はっきりと見えていた。

彼の表情は極めて不快そうだった!

非常に不快そうだった。

彼の心の中の複雑な感情は、彼の全身を歪ませそうになったが、このような場所では抑えざるを得なかった。

彼は冷たい表情で、極めて冷たい目つきで二人の一挙手一投足を見つめていた。

どうせ。

どうせ今日以降、この二人はもう二度と会えなくなる。鈴木知得留が本当に実刑判決を受けた後、冬木空がどれだけ深い愛情を持ち続けられるか、見てやろうじゃないか!

今、彼は本当に鈴木知得留が死にたくなるほど後悔する姿を見たかった。

彼は静かに自分の感情を整えた。

法廷で書記官が法的手続きを一通り説明し終え、裁判長が着席するのを見守った。

全員起立、厳かな雰囲気が漂う。

「着席。」

全員が再び着席した。

裁判官が立ち上がった。

法廷の注目が一点に集中し、場内は非常に厳粛な雰囲気に包まれた。