第474章 法で白川心の件を解決する、話し合いの余地なし(その1)

冬木心は鈴木知得留の去っていく後ろ姿を見つめていた。

彼女は、自分と北村忠との関係において、周りの誰からも祝福されないことを知っていた。彼らの目には、彼女が無理やり北村忠を奪い、道明寺華を傷つけ、横恋慕したように映っているのだ。

しかし実際には、彼女はこの関係において自分に何の非もないと思っていた。北村忠と道明寺華は愛し合っていないのに、なぜ二人を無理に結びつけなければならないのか。道明寺華が計算づくで北村忠の子を妊娠したのに、なぜ道明寺華は皆から許され、同情までされるのか。北村忠が道明寺華を好きでないのに、なぜ責任のために彼女と一緒にいなければならないのか。彼女と北村忠は互いに好き合っているのだ。たとえ長い年月を経て巡り会えたとしても、愛し合う者同士なら、いつ一緒になっても遅くはない!