第470章 冬木空出馬、冬木心を痛罵!(3更)

北村忠は冬木空の家に入った。

冬木空はリビングで彼を待っていた。

タンクは非常に興奮して北村忠の側に走り寄ったが、北村忠だと分かると、大きな尾を振りながら離れていった。

北村忠はタンクを睨みつけた。「恩知らずめ、俺が連れて帰らなかったら、今頃誰かの家で煮込まれてたかもしれないのに!」

タンクは相変わらず彼を無視した。

北村忠は冬木空の方へ歩いていった。

タンクは大人しく冬木空の側に伏せていた。

北村忠は冗談めかして言った。「鈴木知得留はまだ息子を宿してないのか!」

冬木空は北村忠を一瞥して、「誰かさんみたいに、自分の息子が他人をパパと呼ぶようになるよりはマシだ」

北村忠は思わず血を吐きそうになった。

冬木空という陰険で狡猾な男は、いつも人の傷口に塩を擦り込むような言い方をする!

彼は我慢して言った。「井上明の件について話すんじゃなかったのか?」

「白川心を汚した五人の男を全員見つけた」

「どこにいる?」北村忠の表情が一変し、怒りを隠そうともしなかった。

「これは井上明の罠だと疑っている。あまり労力をかけずにこいつらを見つけられたのは、簡単すぎやしないか?考えてみろ、当時白川心が誘拐された時、あいつらは俺たちの目を完全にかわして、跡形もなく死んでいった。証拠も何一つ掴めなかった。井上明のような狡猾な男が、こんな連中を東京で悠々と俺たちの捕まえるのを待たせているはずがない」

「つまり、井上明は俺たちにわざとこいつらを見つけさせて、俺たちが復讐に来るのを待ち構えて、俺の犯罪証拠を掴んで告発しようとしているってことか!」

「その可能性は十分にある」

「奴は俺が白川心の件を正規の法的手段で解決しようとしないと見込んでいるんだろう」北村忠は悪意に満ちた声で言った。

冬木空は頷いた。

「じゃあどうすればいい?あいつらを野放しにしておくなんて、俺は我慢できない!」

「だから唯一の方法は、正規のルートでこの件を処理することだ」

「白川心はどうなる?あんなに誇り高い女性に、公衆の面前で複数の男に汚されたことを認めさせるのか?」北村忠は興奮気味に言った。