病室の中。
広橋香織は、空と道明寺華の結婚について非常に積極的な態度を示していた。
空は微笑んで、「おばさん、ありがとうございます。両親との関係は私なりに上手く処理していきますが、もし必要な時は助けを求めさせていただきます」と言った。
「いつでも声をかけてね」広橋香織は気さくに答えた。
「はい」
「そうそう、これからどうするの?もうすぐ試合でしょう」広橋香織は気遣わしげに尋ねた。
「華の体調が一番大事です。今回の試合は辞退しました」
「空、あなたこそ本当の男よ!」広橋香織は率直に褒め、心からの言葉を続けた。「ある人とは百倍も違うわ」
「過分なお言葉です。ただ華のことをもっと大切にしたいだけです。メダルや栄誉なら、これからまだたくさんチャンスがありますから」
「これこそ良い男の証よ。空、華をあなたに任せて本当に安心できるわ」