第565章 北村忠が病気を装って華を使う(2番目)

病室の中。

Joeと道明寺華が一緒に座って、二人はずっと話をしていて、まるで北村忠が急に空気になってしまったかのようだった。

北村忠は彼らが何を話していたのかわからなかった。

時々、道明寺華の控えめな笑顔が見えた。

笑うと本当に……綺麗だった。

道明寺華は本当に綺麗になった。

一体いつから、道明寺華は変わったのだろう。

顔立ちは確かに同じなのに、なぜ今見るとこんなにも綺麗に見えるのだろう。

髪型だろうか?

肌の色だろうか?

立ち振る舞いだろうか?

それとも……情人の目には西施に見える、というやつか。

好きだから、彼女のすべてが好ましく見えるのだ。

部屋の中。

突然電話が鳴った。

Joeは電話を取り出して見て、通話を始めた。

道明寺華は静かに彼の傍らに寄り添っていた。

Joeは電話を切ると道明寺華に言った、「戻らないといけない、彼らの訓練があるから。」