毎日早朝。
柳田茜は起床する。
しかし彼女が毎朝起きる時には、村上紀文はすでにキッチンで朝食を作っていた。
彼女は急いで手伝いに行く。
二人はキッチンで忙しく動き回る。
柳田茜は言う、「おばさんの体調がどんどん悪くなっているように思います」
村上紀文はうなずく。
「昨晩、トイレに行こうとしたとき、足にほとんど力が入らなかったんです。このままだと心配で…」柳田茜は言いかけて止まる。
「後で病院に行って、医者に彼女の状態を少しでも良くする方法がないか聞いてみる」
「うん」柳田茜はうなずく。
村上紀文は朝食をテーブルに置く。
柳田茜は渡辺菖蒲を起こしに行く。
長い間呼びかけてようやく渡辺菖蒲は目を覚ます。彼女の体はとても弱っていた。「何時?」
「午前9時です」
「最近、体がますます疲れやすくなってきたわ」
「薬の影響かもしれません」柳田茜は慰める。
渡辺菖蒲はこの時期、確実に薬を止めることはできない。
渡辺菖蒲もそれ以上は尋ねなかった。
彼女は柳田茜の世話を受けながら、ベッドから起き上がる。
村上紀文は朝食を渡辺菖蒲の前に置く。
渡辺菖蒲はあまり食欲がない。
「お母さん、少し食べて。そうしないと毎日薬を飲んでも胃に悪いよ」村上紀文は説得する。
渡辺菖蒲は箸を取り、少しずつ食べ始める。
とても遅いペースだが、少なくとも食事はしている。
村上紀文は言う、「後で病院に行って薬を取ってくるよ」
「うん」渡辺菖蒲は返事をする。
朝食後、村上紀文は出かけた。
渡辺菖蒲はソファに座り、全身が疲れ切っている。
柳田茜は傍らでマッサージをして、彼女を少し楽にさせる。
渡辺菖蒲は言う、「茜、私の携帯を持ってきてくれる?」
「はい」柳田茜はすぐに部屋に行き、渡辺菖蒲の携帯を持ってくる。
渡辺菖蒲は連絡先をめくり、電話をかける。「遠藤さん、私よ。渡辺よ」
「あら、渡辺さん、久しぶりね。最近うちのお店に来てないわね。こっちにはイケメンがたくさんいるわよ。見に来ない?」
「いらないわ。私はもう閉経したし、イケメンも誘惑できないわ」渡辺菖蒲は笑う。
「渡辺さん、冗談言わないでよ。まだまだ若いじゃない」
「おしゃべりはいいわ。薬を用意しておいて、後で誰かに取りに行かせるから」
「どんな薬?」