みんな目を覚ますと、自分たちが見知らぬ場所で眠っていたことに気づく。それぞれがベッドに寝かされ、二段ベッドのように連なっている。そして、すでに全員の傷は完全に治療されていた。すると、訓練生の一人、「井上ひまり」が口を開く。
ひまり: ここは…?私たち、どこにいるの?
ジアナイ: どれくらい眠っていたんだ?
ロウガン: 落ち着け、きっと誰かが説明しに来るさ。
その時、別の部屋からソミコが現れる。
ソミコ: ロウガン、お前はどこだ?
ロウガン (手を挙げて): ここだ!
ソミコ: 無事だったか?
ロウガン: ああ、お前は? どうだった?
ソミコ: 少し苦戦したが、なんとか成功したぞ。
ロウガン: 俺もだ。だけど、お前の技を見た瞬間は最高だった!
ソミコ: そうか!俺の能力は爆破だ。お前は?
ロウガン: お前が爆破か…俺は発火だ。お揃いがよかったけどな。
ソミコ: いや、むしろこの組み合わせは最強だろ!
ロウガン: まぁ、確かにな…。
ソミコ: どうした?
ロウガン: いや、色々と気になることがあってな。
ソミコ: 例えば?
突然、部屋の扉が開く。そこに現れたのは、巨大な体格を持つ筋肉質の男だった。長く白い髪をなびかせながら、一歩一歩、ゆっくりと歩く。そして堂々とした態度で立ち止まり、低い声で話し始めた。
男: おいおい…訓練生どもよ。俺の名はロドーグ。発火の技術を鍛える教官だ。お前たちはそれぞれ自分の能力を知ったはずだな? では、発火はここ、爆破はここ、分解はここ、治癒はここ、そして…能力を持たなかった者はこっちへ来い。
ロウガンとソミコは、仲間のコンビアンが「能力なし」のグループに立っているのを目撃する。
ロウガン: …彼らはどうなるんだ?
ソミコ: さあな…。
ひまり: (分解グループから) きっと、彼らにも何か訓練があるはずよ。
ロウガン: そうだな…。
そして、訓練生たちはロドーグに連れられ、広大な訓練場へと足を踏み入れる。
ロドーグ: 各能力ごとに整列しろ!
それぞれのグループが並び終わると、ロドーグの隣に三人の教官—二人の男と一人の女—が立つ。
ロドーグ: さて、俺たち四人がお前たちを指導し、戦えるようにしてやる。この軍の戦士には、シアン、バイラン、キオラン、そしてローダンの四つの階級がある。それぞれの能力には専属の教官が付き、これから多くのことを学んでもらう。
(邪悪な笑みを浮かべながら)
ロドーグ: 発火の戦士どもよ! 俺がお前たちの教官だ。ついてこい!!
ロウガンたち発火の能力者はロドーグの後を追い、やがて巨大な山の前にたどり着く。
ロドーグ: ここで訓練を行う。
ブロゾ: (興味津々に) ここには何があるんだ?
ロドーグ: なんだ、ピヤロッド山が気に入らねぇのか?
突然、ロドーグは吠えるように叫びながら岩に手を置く。その瞬間、彼の額に炎のような黄金の紋様が浮かび上がり、山の表面に奇妙な文字や模様が燃え上がるように輝き始めた。
訓練生たちはこの光景に驚きを隠せない。ロドーグは両手で巨大な石扉を押し開き、その向こうには真っ暗な空間が広がっていた。
ロドーグが中へ足を踏み入れると、彼はゆっくりと三回手を叩き、壁に手を触れる。すると、両側に設置された無数の炎の松明が一斉に灯り、広大な部屋が姿を現した。部屋の中央には無数の木剣が並び、壁には光を失った炎の紋章が刻まれている。
ロドーグはゆっくりと扉を閉め、中に入った